いつまで頑張れば、いいですか？

「死」は、悪ではない。

肉体の終わり、
今生の、修了。

この体という器から、
卒業。

生命はみな、
「死」という大きなくくりの中で
経験を重ね
彩りをたたえて

時がきたら
みな

「死」に還る。

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14年3ヶ月を共に過ごした
犬太郎は

誰もがそうして運命の出会いを
動物と果たすように

私にとってもやっぱり
最高で最愛の存在でした。
「お互いに。」と
はっきり言える関係性でした。

一緒に
お互いに、この出会いを
最高の学びへとかえていった
14年間。

犬太郎の肉体は終わりを迎えたけれど
肉体という器を離れた
今でさえ
二人で進み、たどった学びの道は
引き続き加速して伸び続けていて

私は犬太郎と進んできたこの道を
犬太郎のおかげで進め
たどり着けたこの場所から

そこにとどまることなく
迷うこともなく
さらに加速して
進み続けています。

シニア犬との暮らしは
それまで過ごしてきた
かけがえなのない日常の積み重ねの上にあり
一瞬一瞬がとても愛おしい。

そのかけがえのない時間が
いつまでも続くように思い

その時間がいつか終わることを
考えないようにしたいのは
普通のことなのだと思う。

それでも、
やっぱり

いつかは、そのときは、くる。

もし、そのことを
いま
まっすぐに見つめられない
自分がいると感じるのなら。

少しずつでもいい、
その自分の中に
何が沸き起こっているのか
自分で、見つめることを
やってみてほしい。

それはあなた自身でしか、
できないことで

それをすることが
シニア犬となった
愛犬が

彼らが、
彼らの決めたように
思いのままに
彼らにとっての理想の最期のときを迎える
大きな助けとなるのだから。

残された時間の方が少なくなった、
愛犬に
「がんばれ」
という場面に出会うたびに

生命との関わり方
向き合い方への違和感をおぼえる。
（すべてではないし、
言葉が問題なのではなく、
その言葉を”発する大元の思い”への違和感である）

その生命は、
当たり前に
すでに十分に頑張って生命を生きている。

「がんばって」欲しいのは
なぜですか？

生命への尊厳
この生命は、何を望んでいるのか。
どんな最期を迎えようとしているのか。

私は、
犬太郎への思い
別れへの寂しさと怖さ、不安を見つめ尽くして
そんな感情が出てくるたびに
しっかりと味わって。
そうするうちに、
昇華して。

旅立ちの数ヶ月前

「最期はオレが決める。」

そんな犬太郎の声にも
うん、そうだよね。
どんな形であれ、祝福して
送り出せる
わたしであるように

最後まで、
そんな風にそばにいるよ。
と自分の気持ちを再確認した。

そうして
私と犬太郎とは
お互いに最期のときへの準備をして

最高の最期を迎えた。